結婚しない本当の理由…誰にも言えない過去のトラウマ

彼女との付き合いも、そろそろ3年が経とうとしています。彼女も33歳になり、たぶんきっと結婚を意識しているんだろうな、と思います。自分も30代後半になり、学生時代の同級生や会社の同期もほとんどが既婚者で、正直取り残されたような気持ちになることもあります。
彼女は自分にとってもったいないくらいの女性です。残業や出張が多く、月に数回しか会えないときでも文句も言わず待っていてくれます。時には気をきかせて、「アナタが忙しいから、友人と会える時間が増えて以前より仲良くなれた。」なんて冗談まじりに言ってくれたりもします。彼女が楽しんでいてくれたら、こちらは安心して仕事ができます。それを理解しているんでしょうね。
バイク好きの自分の趣味にも寛大で、ようやく取れた長期休暇にも関わらず仲間とツーリングに出掛けたときも、「無事に帰ってくるんだよ。」と笑顔で見送ってくれました。ここまで信用してくれる女性は他にいないはずです。それなのに結婚しない、なんてズルイと言われても仕方ありません。このまま結婚しない状態で付き合い続けたとしても、いつか彼女に飽きられるんじゃないか、と不安になることもあります。
それなら結婚すればいんじゃないかって言われそうですが、実は彼女にも言っていない過去のトラウマが結婚しない本当の理由でもあるんです。
自分がまだ小学3年生のころでした。親が離婚して、自分は父親と3歳年上の兄と暮らすことになりました。まだ幼かったこともあり、母親がいない寂しさに耐えられず父親を困らせたことは何度なくありました。泣きながら母親が出ていったわけを問い詰めたこともありました。事情も知らなかった自分は、きっと父親が追い出したんだと信じていたくらいです。
それから数年が経ち、中学生になった自分は祖母からかなりショックな話しを聞きました。母親が出ていったのは好きな男性が出来たからだ、と言うんです。祖母が、女性と付き合うときは充分気をつけなさい、と何度も何度も繰り返し言っていたのを覚えています。高校生になり大学生になっても、祖母の言葉は忘れられませんでした。好きな女性に心を許せないというか、心底信用できないというか、怖かったんでしょう。
そして大人になり出会ったのが、今の彼女です。初めてでした。こんなに安心して付き合える人は他にはいない、と思いました。それなのに、いざとなると子供の頃を思い出してしまうんです。彼女が自分の母親と同じことをするとは思えませんが、どうしても結婚に踏み切れないのは確かです。
このまま過去のトラウマに押しつぶされてしまいそうで、彼女には申し訳ない気持ちばかりが大きくなっています。